住宅ローンは変動と固定どっちがいいですか?の前に決めるべきことがある
2026/07/02
Core Compass Journal
住宅ローンの金利、変動と固定どっちがいいですか?
の前に、決めるべきことがある
金利の予想は、誰にも当たらない。だから、予想に頼らない考え方だけを、ここに置いておきます。
住宅ローンの金利、いつまで上がるんだろう。そう思っている人、多いと思います。
まず聞かせてください。今の金利タイプを選んだ理由は、何でしたか?
「なんとなく変動が安いって聞いたから」「固定の方が安心そうだから」——もしそんな感じだったなら、それは責められることじゃありません。金利タイプの選び方を、誰もちゃんと教えてくれないから。
でも、それだと不安は消えません。金利が上がるたびに、ニュースを見るたびに、ずっと気になり続けます。
これから、変動・固定・全期間固定の違いを整理します。そのうえで、金利の予想より大事な、たった一つの問いを渡します。
変動金利・固定金利・全期間固定金利、それぞれの特徴
変動金利
半年ごとに金利が見直されるタイプです。多くの金融機関で、3つのうち最も低い金利が提示されます。
メリットは、当初の返済額を抑えられること。デメリットは、金利が上昇すれば返済額(または返済期間中の元利内訳)が変わっていくことです。多くの銀行では「5年ルール」「125%ルール」という激変緩和措置がありますが、これは返済額の急上昇を抑える仕組みであって、金利上昇そのものを止めるものではありません。未払利息が発生する可能性がある点も、知っておく必要があります。
固定期間選択型
「当初10年固定」のように、一定期間だけ金利を固定し、その後は変動金利に切り替わる(または再度固定期間を選び直す)タイプです。
固定期間中は返済額が変わらない安心感がありつつ、変動より当初金利はやや高めに設定されるのが一般的です。固定期間が終わったあとの金利は、その時点の市場水準に左右されます。
全期間固定金利
借入時から完済まで、金利が変わらないタイプです。フラット35が代表例です。
返済額が完済まで一定なので、将来の家計計画が立てやすいのが特徴です。一方で、借入時点の金利は変動より高く設定されているため、市場金利が大きく上がらなかった場合、結果として変動より多く利息を払うことになるケースもあります。
ここまでは、単なる制度の違いです。「どれが正解か」は、この情報だけでは決まりません。金利がこの先どう動くかは、僕にも、どの専門家にも、正確には分かりません。
金利の予想より先に、決めるべきことがある。
あなたはその家を、後々売りますか。それとも、生涯住みますか。
ここが判断軸です
金利タイプを選ぶとき、多くの人は「これから金利は上がるか、下がるか」を考えようとします。でも、それは誰にも予想できません。予想できないものを判断の軸にすると、答えは永遠に出ません。
代わりに、「その家と、どれくらいの時間を過ごすつもりか」という、自分にしか分からないことを軸にすると、見え方が変わります。
ローンを組んでいる期間そのものが短くなるかもしれません。金利上昇の影響を受ける期間も、その分短くなります。当初の返済額を抑えられる変動金利や、固定期間選択型のメリットが活きやすい状況です。ただし、売却までの間に金利が上がると、返済額は変わらなくても中身が変わります。利息の割合が増え、元金が減りにくくなる。つまり、売る時点のローン残高が、想定より減っていない可能性があります。売却額から残債を引いた「手残り」が、計画より少なくなるリスクです。
ローンと付き合う期間は、数十年単位になります。その間、金利が何度も上下する可能性を、長期間受け止め続けることになります。「返済額が変わらない」という安心感の価値が、相対的に大きくなるのはこの場合です。全期間固定や、固定期間の長い選択型を検討する意味が出てきます。
どちらが「得」かは、この先の金利次第なので、今は誰にも分かりません。でも、どちらの「リスクの種類」を自分が引き受けたいかは、今のあなたが決められます。
さいごに
変動と固定、どちらが正しいかを僕が決めることはできません。それは、あなたの家族が、この家で何年過ごすつもりかによって変わるからです。会ったこともない読者の状況を、記事一本で見通すことはできません。
あなたは、この家に何年、住むつもりですか。
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